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毎年新たに胃がんになる人は全てのがんの中でトップです。山梨においても胃がんの罹患数がここ数年一番多くを占めています。山梨において男性で1位、女性では3位、全体で1位となっています。
早期の胃がんは治る割合が高いので検診を定期的に受診しましょう。
胃がんは、胃壁の粘膜に出来ます。この粘膜にだけにとどまっている状態が「早期がん」といいます。早期がんのうちに発見して治療することができればほぼ治癒を期待出来ます。しかし、粘膜を越え固有筋層より深く浸潤したものが「進行がん」となります。 ただ、早期がんについては、ほとんど自覚症状がでないことが多く、自分では大丈夫だと思っていても、定期的に検診を受けて早期発見につなげることが大事です。
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胃の検診は、問診と胃X線撮影を行います。 検診当日の朝は飲食等をせず、胃を空っぽの状態にして、発泡剤(胃を膨らませます)と造影剤(バリウム)を飲んでいただきます。それから体の方向を上下左右に動かして写真を撮影します(当事業団では8枚撮影します)。 撮影されたフィルムは2人以上の専門医によって読影されます。ここで何らかの異常があった場合「要精検(精密検査が必要)」と判定されます。検診を受けた方の約1割程度の方は精密検査が必要になります。
当事業団が平成22年に行った胃がん検診の結果では、受診者数は15,419人、うち要精検者(精密検査が必要と判定された人)の数は1,596人で要精検率は10.35%。 また、この中で精密検査を受診した人は1,195人(精検受診率74.87%)。 この検診を通して発見されたがんの数は10人でがん発見率は0.06%でした。
この結果により、胃がん検診受診者の1万人中、胃がん罹患者は6人。 胃がん検診受診者1万人のうち1,035人が要精密検査と判定され、実際に精密検査を受ける人はその1,035人中775人。その775人の中から6人が胃がんを発見された割合ということになります。
胃がん検診では、胃がん以外にたくさんの病気を発見することが出来ます。 同じ平成22年度において、当事業団が行った胃がん検診において、胃ポリープが284人、胃潰瘍が82人、十二指腸潰瘍が24人を発見し、治療に結び付きました。 受診者1万人あたりに換算すると、胃ポリープが184人、胃潰瘍が53人、十二指腸潰瘍が15人見つかったことになります。
集団検診で見つかる胃がんは、早期のものが多く、したがって生存率も高くなります。 よって検診による早期発見が大切です。
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